エンハンシャル美容液は、天然由来成分だけで構成されている、肌への優しさにこだわり抜いた化粧品です。防腐剤も一切入っておらず、ローズマリーエキスで防腐している徹底ぶりです。
「敏感肌の強い味方!」と、敏感肌さんの間では評価の高い化粧品ですが、本当に肌に安心な成分だけでできているのでしょうか?
エンハンシャル美容液の成分を詳しく解説します。
目次
エンハンシャル美容液の成分は?
エンハンシャル美容液の全成分はこちらです。
水、ローズ蒸留水、グリセリン、ローズマリーエキス、ヒアルロン酸Naリン酸アスコルビルNa、レモンエキス、ソウハクヒエキス、ローヤルゼリーエキス、アロエベラエキス-1、オタネニンジンエキス、ダイズエキス、海洋性コラーゲン、海洋性エラスチン、オウゴンエキス、コンドロイチン硫酸Na、DNA-Na、レシチン、セラミド-3、岩塩(マグマ塩)
*「シーラン」ホームページより
エンハンシャル美容液は、20種類の成分からできています。一つ一つがどのような成分なのか解説していきます。
水
化粧水に使用される水は水道水ではなく精製水です。精製水とは、水の中の不純物を取り除いた綺麗な水です。
安全性は◎。
ローズ蒸留水
バラから水蒸気蒸留法で、精油を抽出する時に得られる「水」です。ほんのりローズの香りがしたり、保湿効果もあります。
安全性は◎。
グリセリン
保湿効果が高い天然成分です。抗アレルギー作用もあるので敏感肌やアトピー肌の方の保湿によく使われています。
安全性は◎
ローズマリーエキス
ローズマリーの花や葉から抽出されたエキスです。抗酸化作用、抗菌作用、炎症を抑える作用などがあり、ニキビや肌荒れに効果があります。
ローズマリーは、高い抗菌作用を持つ一方で、アレルギーを起こしやすい成分でもあります。アレルギーが疑われる方は、使用前にパッチテストを行うと安心です。
安全性は〇。
ヒアルロン酸Na
ヒアルロン酸Naは、1グラムで6,000mlの水分を保持できる優れものです。加水分解ヒアルロン酸よりも分子は大きく、浸透率は高くありませんが、肌の表面の水分を保持する効果があります。加水分解ヒアルロン酸で中から、ヒアルロン酸Naで外から保湿するようなイメージです。
安全性は◎。
リン酸アスコルビルNa
水溶性のビタミンC誘導体です。短期間で吸収されるのが特徴です。メラニン色素を抑制 したり、毛穴を引き締まる効果があります。リン酸アスコルビルMgという種類の水溶性ビタミンC誘導体に比べると、少々肌への刺激がある成分です。
安全性は〇。
レモンエキス
レモンの果実から抽出されるエキスです。レモンに多く含まれるビタミンCには、肌の細胞を活性化する効果や、保湿効果があります。レモンの刺激成分は取り除いてありますので、敏感肌でも安心できます。
安全性は◎。
ソウハクヒエキス
乾燥させたクワの根から抽出されるエキスです。保湿効果、抗酸化作用や紫外線から肌を守る働きなどがあります。
安全性は◎。
ローヤルゼリーエキス
女王蜂のみが与えられるローヤルゼリーから抽出されるエキスです。保湿力が高く、ビタミン・ミネラル・アミノ酸なども豊富に含んでいます。安全性の高い成分ですが、まれにアレルギーを起こす方もいます。
安全性は〇。
アロエベラエキス-1
アロエベラ、キダチアロエなどの葉や根から抽出されたエキスです。高い保湿作用が特徴的です。また、炎症を抑える作用もあります。
安全性は◎。
オタネニンジンエキス
オタネニンジンという植物の根から抽出されるエキスです。東洋医学では昔から薬として使われてきました。肌の血行を良くする効果、シワを防ぐ効果、肌の代謝を良くする効果があります。
安全性は◎。
ダイズエキス
ダイズの種子などから抽出されるエキスです。炎症を抑える効果や、保湿効果、美白効果があります。肌のコラーゲンをつくる能力を上げる働きもあります。
安全性は◎。
海洋性コラーゲン
コラーゲンは、細胞と細胞をつなぐ土台として働き、肌の構造を支える大切なタンパク質です。海洋性コラーゲンは、動物性コラーゲンに比べて 肌への吸収力が高く、多くのアミノ酸も含んでおり、肌に嬉しい成分です。
安全性は◎。
海洋性エラスチン
コラーゲンとともに肌を支える役割をします。 海洋性エラスチンは魚由来のエラスチンで、シワやたるみに効果を発揮します。動物性エラスチンに比べて浸透力が高いと言われています。
安全性は◎。
オウゴンエキス
黄金花という植物から抽出されるエキスです。アンチエイジングの効果が高い植物で、肌の炎症を抑える効果や、肌の引き締め効果があります。漢方でも利用されている安心成分です。
安全性は◎。
コンドロイチン硫酸Na
サメなどの軟骨から得られる成分です。もともと皮膚や骨などに含まれており、様々な組織を支えている成分です。保湿作用にも優れています。
安全性は◎。
DNA-Na
主に鮭や鱈白子から得られる成分です。肌のターンオーバーを整えたり、皮脂分泌をコントロールする作用、保湿作用もあります。
安全性は◎。
レシチン
大豆や卵黄を原料とした、天然界面活性剤です。全ての動植物の細胞に存在する成分です。化粧品の乳化作用や、化粧品の浸透力を上げる作用があります。レシチンは
薬などにも利用されるレシチンですが、あまりに多量に摂取すると良くないとする専門家もいるのも確かです。良いものも度を越せば毒ということだと思います。
安全性は◎。(ただし、度を越えて多量に使うことは良くない)
セラミド-3
高い保湿効果のある「セラミド」の1つ。保湿効果、シワを薄くする効果があります。
安全性は◎。
岩塩(マグマ塩)
太古の綺麗な海洋水が、マグマで加熱されて作られた岩塩です。活性酸素の還元力も高く、ミネラルが豊富です。
毒素を中和する働きもあり、敏感肌やアトピー肌の方にも効果が期待できる成分です。
安全性は◎。
20種類の成分の肌への安全性を表にまとめてみました。
成分 | 安全性 |
水 | ◎ |
ローズ蒸留水 | ◎ |
グリセリン | ◎ |
ローズマリーエキス | 〇 |
ヒアルロン酸Na | ◎ |
リン酸アスコルビルNa | 〇 |
レモンエキス | ◎ |
ソウハクヒエキス | ◎ |
ローヤルゼリーエキス | 〇 |
アロエベラエキス-1 | ◎ |
オタネニンジンエキス | ◎ |
ダイズエキス | ◎ |
海洋性コラーゲン | ◎ |
海洋性エラスチン | ◎ |
オウゴンエキス | ◎ |
コンドロイチン硫酸Na | ◎ |
DNA-Na | ◎ |
レシチン | ◎ |
セラミド-3 | ◎ |
岩塩(マグマ塩) | ◎ |
まとめ
「エンハンシャル美容液」は、広告通り全成分が自然由来成分で構成されていました。もちろん防腐剤も含まれていませんでした。
乳化剤として使用されている「レシチン」も、多くの化粧品が「水添レシチン」というレシチンに水素を合成した成分を使用するのですが(水添レシチンも十分安全性が高い)、あえて扱いの難しい「レシチン」を使う徹底ぶりに驚きました。
「エンハンシャル美容液」を購入する時にネックとなるのが価格ですが、この成分構成なら仕方がないというか、妥当に思えました。化学成分は人工的に作ることができるので比較的安価ですが、ノンケミカルで化粧品を作るのはお金がかかります。
注意したい点は、防腐剤の代わりにローズマリーエキスで防腐している点です。「エンハンシャル美容液」の特徴であり、ノンケミカルを可能にしている成分ですね。もちろん大部分の方にはこれが「吉」と出ると思います。しかし、ローズマリーはアレルギーを起こしやすい成分でもありますので、アレルギーが疑われる方はパッチテストしてから使用すると安心ですね。
また、ローズマリーは妊娠中は避けたほうが良いとされる成分の1つです。使用されているのが、「オイル」ではなく「エキス」なので、濃度も薄く、心配しなくても大丈夫な範囲だと思いますが、気にされる方は避けたほうが安心です。
ただ、色々な見解がありますが、個人的には「パラベン」を使用している化粧品を選ぶよりはリスクが低いと思います。
敏感肌さんや産後の肌荒れで、肌に優しい成分の基礎化粧品を探している方には、コスト面で納得できれば、とても良い基礎化粧品だと思います。
全てにおいて100点の化粧品はなかなかありません。自分の中の妥協点を見つけて、その中で自分の肌に一番良いものを見つけていきたいですね。